ここまで外観や、配線接続のご紹介をしてきました。今回は本体設定についてご紹介していきます。
SMAのパワコンを逆潮流制御するのに必要な設定は少なくとも下記になります。
・電流設定(CT回路、CT比)
・電圧設定(VT回路、VT比)
・通信設定(DHCP設定、IPアドレス、サブネットマスク、ゲートウェイIPアドレス)
その他にも、年月日・時間の設定もありますが、逆潮流制御に必ずしも必要ではないためこのブログでは割愛します。今回の設定ができれば問題なくできるかとおもいます。
設定動画はコチラ!!実機が手元にない方は動画だと設定の雰囲気が伝わるかなと思います。
1つ1つ見ていきましょう。電流設定のアドレスは下記です。
CT回路アドレス 110
CT比アドレス 一次側:000, 二次側:001
CT回路と訳してみましたが、回路の相・線数、およびCTの個数によって変わります。地絡保護の検出をZCT(零相変流器)で行っている場合、計測用のCT は2個になっています。ZCT がない場合はCT 3個で地絡検出をしていると思います。CT3個であれば、「0」を設定します(工場出荷設定は0)、CT2個であれば「1」を設定します。
つまり、三相3線方式であれば、Janitza社のUMG604に接続するCTの数が2個か3個で判断すればOKです。単相回路ですとCT2個の接続のみ(マニュアル御参照)なので、「1」を設定しましょう。
CT比については相別に個別設定も可能ですが、通常、同じCT 比のものが使われておりますので、一括設定のアドレス一次側000、二次側001を使用しましょう。
Janitza社のUMG604の本体設定に使うボタンは、赤枠部のわずか2つ!これをひたすら押しまくればいいだけです。アタタタタタタタタタタタタタタタタ、ホアター!!
電圧設定については、下記のアドレスになります。
・電圧回路アドレス 111
・VT比アドレス 一次側:002, 二次側:003
電圧設定にも一括設定があるので、一次側と、二次側の設定をすれば各相に反映されます。日本の6.6kV高圧受電だと、電圧計測に6600/110VのVTが使われているのが一般的。もし低圧受電で使用する場合は、さすがJanitza!480V入力対応品だぜ!ってことで、主回路から分岐して配線してもOKです。万が一の短絡などに備えてヒューズやブレーカーなどの保護は入れた方がいいと思います。
この電圧設定は桁上げするところに少しクセがあります(動画の6分くらいから説明しております)。
1. 何がしか数値が入っている状態で(動画では400V)
2. 横移動(▶)ボタンを1回ずつ押していくと、数字全てが点滅するようになります。
3. このタイミングで上移動(▲)ボタンを押すと、小数点が移動していきます。
4. 1回ずつ押していくと、「k」 の表示がでてきます。そう、これで「kV」設定になるのです。
悲しいけど、これ取説に載っていないのよね…
ほんと、この動画の存在意義は6分~7分くらいの1分間です(笑)
現場の設定で四苦八苦していたときに偶然見つけました。ファミコンみたいで楽しいですね!!
最後は通信設定です。設定アドレスは下記です。
・DHCP設定アドレス 205
・IPアドレス設定アドレス 300~303
・サブネットマスク設定アドレス 304~307
・ゲートウェイIPアドレス設定アドレス 310~313
これらは現場の通信設定に沿って設定してください。1つ注意点があるとすれば、SMAのデータマネージャーは、JanitzaのUMG604と毎秒通信することで系統の電力(買電・売電)の状況を伝えています。ですので、IPアドレスを固定しておかないと、ルーターの再起動時などにIPアドレスが変わってしまうと通信できなくなります。すなわち逆潮流制御ができなくなりますので、ご注意ください!
DHCP設定アドレス205は、必ず固定IP設定の「0」を設定しましょう!!
以上、本体設定でした!ここまでくれば、SMAのデータマネージャーへの自家消費設定マニュアルもSMAにありますし、逆潮流制御は制したも同然!Have a nice Self-Consumption life !!
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