今回は太陽光による自家消費の経済的メリットを考えてみたいと思います。
まずは年間の発電量を試算してみます。概算式だと、パワコン容量×1100倍がよく使われます。
10kW のパワコンに10kW の太陽光パネルを取り付けた場合ですと、10×1100=11000kWh
わりと保守的な値なので、実際はもうちょい発電します。仮に更に1.1倍発電したとします。よって、11000kWh ×1.1=12100kWh
影はかからないという前提です。
パン屋、事務所など、低圧の動力プランで契約すると、東電PG では下記となっております。
- 本料金(1kWあたり)1,046円52銭電力量料金
- (1kWhあたり)夏季(7月1日~9月30日)17円06銭
- その他季(10月1日~翌年の6月30日)15円51銭
ざっくり計算なので年間発電量を夏期1/4、他期3/4とすると、夏期: 12100×1/4=3025kWh 他期: 12100×3/4=9075kWh
すべて自家消費したとすると、夏期: 3025kWh×17.06円=51,606.5円他期: 9075kWh×15.51円=140,753.25円
電気代だけを見ると約19.1万円です。
そもそも固定買取価格より安い金額で電気を買っておりますので、あまりインパクトがないように感じます。しかし、電気を1kWh 使うと、再生可能エネルギー発電促進賦課金が2.9円/kWh がかかります。自家消費だと、この部分も節約対象になります。12100kWh ×2.9円/ kWh =35,090円
よって、年間の経済的効果は、22.7万円となります。(51,606.5+140,753.25+35,090=227,449.75円)
部材と工事費用を検討してみます。数量、商流にもよりますが、下記条件とします。
足場なしで工事可能、パネル・パワコン容量、共に10kW 折半屋根
- パネル50円/W ×10kW =50万円
- パワコン30円/W ×10kW=30万円
- パネル固定金具12円/W ×10kW=12万円
- 電線(長さ太さによるが)一式1.5万円
- 連系用ブレーカーとボックス一式10万円
- 工事1.5日×2人 30万円
小計 133.5万円(税抜)8%消費税 144.2万円(税込)
よって利回りは、22.7÷144.2×100=15.7%
6年半くらいで元が取れてしまいます!!
実際は、設計費、諸経費、配送費などが、かかってきますが、それでも7年程度で元が取れてしまうレベルに落ち着くでしょう。
太陽光パネル、電線は20~30年使えますし、パワコンもSMA は単相パワコンなら製品保証10年、三相パワコンなら5年が標準でついてきます。
設計寿命は20年ですし、不安であれば、延長保証に加入することで20年とすることも可能です。
30年使ったと仮定すると、ざっくり20万円×30年間となり、144万円の初期費用はかかるものの、600万円に相当する働きを見せます!今後、賦課金と消費税が上がっていくと、自家消費の恩恵はますます増えます。
やるっきゃない!と、いう結論がおわかり頂けたでしょうか?そして、自家消費は固定買取価格制度のように、いつまでに申請しないとダメというのがないため、いつでも思い立ったら始められるのも大きなメリットになります!!
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