SMAで自家消費システム 第1回

長年ドイツで太陽光向けインバータを製造しているSMA は最優だと思うんですよ。

パワコン単体のみならず、システムでソリューションを提供できるように頑張っているみたいですし。

今回から、複数回に渡りSMA 製品で自家消費システムを組めるか検討してみます。

現在、クラスターコントローラーの後継機種としてデータマネージャー(EDMM-10)が販売されています。パワコン本体には接点を入力する端子台がないため、外部信号はこのデータマネージャーに入力することになります。

外部機器と通信するには、イーサネットと、デジタル入力接点の2種類になります。
Modbus (モドバス)と呼ばれる通信プロトコルに対応している一部の機器は、データマネージャー と直接通信できますが、今回はデータマネージャー に最初からついているデジタル入力接点で制御できないか検討してみます。

取説(EDMM-10-BE-ja-17)には、『6.3 有効電力の制限用の信号源をデジタル入力に接続する』という箇所があり、デジタル接点を入力することで任意の出力に設定できる説明がありますね!クラスターコントローラーと同じく、最大16パターンの入力が可能です。

自家消費ではRPR (逆電力継電器)が動作した際にパワコンを停止させる必要があります。一方で動作してしまうと、その間、発電機会が失われますし、RPR の接点をOVGR の接点と兼用にしていると、手動復帰のため現場へと人が動く必要があり不便です。

以前のブログで、設計案を紹介しましたが、発電量と需要をまずは確認しましょう。発電ピークが、どの時間帯においても電力使用量を下回っていれば、RPR を設置しても動作しないので、制御不要です。
昼休みや、週末など特定の日時に電力使用量が下がるのであれば、タイムスイッチを活用しましょう。タイムスイッチとは、予めプログラムされた日時に応じて接点信号をオン- オフする装置です。

オムロンのタイムスイッチ(型式:H5S)だと、週間・年間タイプ、接点数が2または4を選べるので、昼休み、週末以外にも祝日や、操業スケジュールに合わせてパターンを分けることができます。

一例として…

パワコン出力用途備考
接点入力なし100%
接点130%昼休み
11:45~13:15
不要トリップを防ぐため、
時間に少し余裕を
持たせています。
接点25%週末

これで制御できれば、かなり安く制御システムを仕上げることができます。
次回、平日の設備が稼働している時間帯に発電量が使用量を上回る場合の制御を考えてみます。

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